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SEEDA(シーダ)【ラッパー解説】SCARS台頭、VERBALとのビーフ、引退、復帰・・・様々な歴史を作ってきたレジェンド

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今回は日本のヒップホップと言えばこの人を外すことは出来ないであろう男SEEDAさん(シーダ・以下敬称略)の紹介です。

2012年に奥さんであるシンガーソングライターEMI MARIAさんとの子供が生まれ、それ以降アーティストのしての活動がガクっとペースダウンした気がしましたが、2017年『COME BACK』のPVが配信された事もあり今後の本格再始動を期待したいです。

あとは2017年5月からAmeba TVで配信が開始されたラップ音源オーディション番組『ラップスタア誕生』の審査員として彼が登場した事で、シーンにSEEDAがまだしっかりと腰を据えている事が分かりとても安心しました。

今回は日本のHIPHOP界になくてはならないこの男の魅力を解説させていただきます。

 

 

川崎のHIPHOPクルーSCARS

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SEEDAを語る上ではこのSCRAS(スカーズ)を語らなければいけません。今の若い人は川崎といえばT-PABLOW・YZERRのいるBADHOPが頭に浮かぶと思いますが、2000年代のストリートラップにハマったヘッズ達にとって川崎といえばやはりこのSCARSです。

日々追われるハスリング(ドラッグディール等)での生活や裏切りなど、リアルなストリートライフを綴ったスタイルに注目が集まり、SEEDAもそのメンバーの一員としてどんどんと知名度を集めていきます。

(SCARSの詳しい解説については後日紹介記事を書きたいと思います)

 

SCARSのラップはそれぞれが個性的で持ち味がありましたが、ラップのスキル面ではメンバーの中でもSEEDAとBESがズバ抜けて上手く、SEEDAに関しては当時は今と違って英語を多用するバイリンガルなスタイルで、フロウも現在のSEEDAのラップとは全く別物でした。

 

 

スタイルの変化

キャリアが長いラッパーというのは歌い方、声やフロウが今と昔で全然違うって事が結構あるのですが、SEEDAはその中でもかなり大幅にラップスタイルが変わった部類に入るかと思います。

 

先のSCARSがシーンに台頭し始めた時代やそれ以前は、かなり早口なフロウに英語(彼は中学1年生までロンドンに住んでいたため英語が堪能)を織り交ぜているバイリンガルなラップでした。

かつ当時はストリートスタイルが前面に押し出されている事もあって日本語も英語もスラングだらけでぱっと聞いているだけで歌詞の内容を把握することは難しく、歌詞カードを見ないと何を言っているのかさっぱり分からない曲もありました。

 

しかし4thアルバムの『花と雨』あたりから徐々にフロウもゆっくりになるとともに、歌詞も日本語で内容を分かりやすく伝えようとするものが増えていき、トラックも前作までは楽曲内全てが悲壮感漂うものばかりでしたが、今作からは一気に幅が広がっています。

ちなみにこのアルバム『花と雨』はSEEDAのシーンからの評価を大きく膨れ上がらせた出世作となっており、雑誌『Blast』でも絶賛されたクラシックです。

 

【バイリンガル時代のフロウ】

 

【現在のフロウ】

 

 

m-floのVERBALから突然のディス


これはVERBAL、RYO-Z、ILMARI、WIZE、NIGOのTERIYAKI BOYSのアルバムタイトル曲『Serious Japanese』で批判されたSEEDAがアンサーソングを返したという一連の騒動です。

 

『Serious Japanese』のサビ「おっと服に猿がついてる」というのは明らかにSEEDAの楽曲『SAI BAI MAN feat.OKI』の「おっと服に枝がついてる」のパロディです。

さらにVERBALのバース「気にせずサクサク仕事こなすハスラー 気になってるくせにコソコソ言ってる奴ら 君らみたいなのをヘイターと呼びます」というラインはさっきのサビから推測してSEEDAの事を言っているととられてもおかしくはありません。

あとは曲の最後のアウトロ部分でのよく聞こえない会話がさらにSEEDAの怒りを煽る結果となりました。

 

後にバーバルは自身のポッドキャストにSEEDAを招いて話し合いで解決しようとしますが「あの曲は君へのディスではないし、日本でビーフというのは建設的ではないと思うんだ」というバーバルの主張。

それに対し「ラッパーなら曲で返答してほしかった」という双方の意見の違いによるパッとしない話し合いになり、最後のフリースタイルセッションでもフリースタイルラップのできないバーバルが笑ってごまかしたところをシーダがフォローしたりなど、かなり微妙な感じでした。

 

自分には思った以上に反響が出てしまったために事をなるべく荒立てず収束させようとしたバーバルの言い訳に聞こえてしまいましたが、とりあえず自分の曲が発端となって巻き起こった事なのに『ビーフはよくない』ってのはあまり聞いていて納得いきませんでしたね。

 

 

BEEFに強いSEEDA

SEEDAはこの騒動の直後さらにGuinnessというラッパーからディスをされるのですが、これにも即対応し、プロップスから見ても完全勝利ともいえる内容でした。

 

この2件を見ていても楽曲内でのバトルに関してSEEDAは物凄く強く、おちょくったディスのさじ加減や相手の弱点を突く話運びなど単純なディスり合いの部分だけでなく、アンサーの素早さもあり曲の完成度も高い事から更に評価を上げる結果となりました。

 

彼の良い所はビーフになった際でも水面下で行われるゴタゴタ(クルー同士のイザコザや揉め事)を匂わさずに音楽の力で相手をねじ伏せようとするところです。

Teriyakiの時には権力的な、Guinnessの時には暴力的な圧力にも負けずに、いちアーティストとして音楽の力で立ち向かう彼の姿勢は『BEEF(揉め事)』という負の側面をプラスに転化させるHIPHOP文化としての良い部分を思い切り引き出させてくれました。

 

 

追記予定

長くなりそうなんで今度追記させていただきます(^-^;。と、とりあえずSEEDAチェックしてみてください!

 

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